MECEを実現するのって難しいですよねという話
会社で働いてる時に上司に「MECEに考えよう」とか言われたことないですか?
このMECEが難しい概念だなと思ったので、ちょっと考えてみました。
内容を一言でまとめるなら「モレなく」を実現するのって難しいよな、という話です。
MECEってなに?
ロジカルシンキングの方法論のひとつ。
Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字をとったもので、「モレなくダブり無く」という意味。
方法論の中ではとても有名ななので知ってる方や聞いたことある方も多いかなと思う。
「モレなく」のスコープを決めるのが難しい
閑話休題、このMECEの実現が難しいと感じた。
特に「モレなく」って部分。
ある問題を考える時に、考慮のモレがないとはどういうことか。
それは、その問題に関わる情報を余すことなく持っていて、それについては考えた、ということになる。
「これ、結構難しくないか?」と思う。
自身が完全な情報を持っていることなんてそうそうないからだ。
だけれど、それ以上に難しいことがある。
問題を解決するのに寄与しそうな情報のスコープを考えて決めなきゃいけないことだ。
- その問題のステークホルダーは?
- それを解決することで、直接影響する何らかの事柄はある?
- KPI
- ……
- 間接的な影響は……
- etc……
と想像していたらキリがない。
そして、いくら情報について考えきったとしても、問題の原因がスコープ外にあることも割とある。
つまり、最初から自分の頭の中には、そのスコープが無かった、という状況。
困る。
これって、どうしたらいいんですかねー。
ちょっと解決策を考えてみる
俺自身が神になることだ
ちょーつよい。もうすべて解決。やったね。
フレームワークを使う
冗談はさておき、現実的な話。
世の中には「ビジネスフレームワーク」というものがある。
「3C」や「リーンキャンバス」みたいなモノ。
ビジネスフレームワークは、過去に誰かが意思決定や分析をするときに考えなきゃならんかったことをまとめたもの、と言える。
なので、ある問題を考えるときにはダフリモレがないかを確認するのに使うことができる。
経験を追体験するのに使えるツールという感じ。
ビジネスに限らずこうしたモノはあると思っていて、「指差し確認」などもフレームワークに分類できると思う。
WAFのRailsだって、「Web開発に必要な技術をモレなくカバーしてパッケージにしたモノ」だと考えたら、この範疇のものに入ると思う。*1
周りに助けを求める
すべての分野にフレームワークがあるわけじゃなし。
そもそも、フレームワークも完全ではない。
フレームワークは事例を抽象したものに過ぎないので。
例えば、ブラックスワンのような外れ値的な事象に対応できない。
まあ、フレームワークが完全だったら、専門家はいらないですよね。
結局のところ、詳しい人に聞くというのが一番手っ取り早いんだろうなーと思う。
少なくとも、その分野に関してはスコープも認識できるはずで、自分以上に情報を持っているからだ。
とはいえ、その「詳しい」人の話がどこまで信頼できるか、を直接判断するすべがないことに留意したいなーと思う。
ひたすら想像力を働かせて手を動かす
問題について思考を重ねたり、インターネッツや図書館、社内のドキュメントを使って情報の探索をしていく。
これは自分が知っていないだけで、調べれば手に入るに情報がある場合にとても有効だと思う。
文献研究的な。
とはいえ、専門家の経験的知には届かないことは留意しておきたい。
*1:もっともRailsでモレなくが達成できるのかというと難しいのだけれど